第180回:オンライン講座と対面型講座の違いは、情報の質と密度の違い

オンライン講座と対面型講座の違い

新型コロナウイルスの流行も、一時と比べれば、随分と落ち着いた感があります。
もちろん、まだまだ予断を許さない状況ではあるのですが、今まで通りのスタイルが戻ってきています。

このようなことから、当社でも対面型の講座を少しずつ戻していく計画なのですが、その前に一旦、オンライン講座と対面型の講座の違いについて、整理しておきたいと思います。

結論から言うと、オンライン講座と対面型の講座では「受講体験」が全く違ったものになります。
どちらが良い・悪いということはなく、それぞれに長所と短所があります。

現在は「何が何でもオンライン」という状況では無くなりましたから、「もはやオンライン講座は不要ではないか」という声も聞こえてきます。
しかし、今後はその違いを踏まえた講座の選択が出来るようになると、対面型講座とオンライン講座を使い分けることで、より豊かな学習体験が得られるのではないかと思います。

 

対面型の講座は”体感”がメイン

対面型の講座の特徴は、やはり”体感できる”ということに尽きます。

対面型の講座であれば、実際に講師側でお茶を淹れて飲んでいただく、ということができます。
また、同時に参加している参加者の方とのコミュニケーションが生まれますし、会場へ行くまでの道中での体験も含まれます。

講座でお伝えする知識や情報といったものよりも、そのような”体験”を得ていただくためのものが、対面型の講座だと思われます。
もちろん、講座で伝える知識や情報の質は問われますが、それ以上に環境面なども含めた体感部分で満足度が大きく左右されます。
たとえば、講座の内容以外で満足度に関わってくるのは、以下のような点です。

・会場や建物の立地環境・雰囲気
・会場レイアウト
・教材・茶請けの品質
・茶器や道具類の
・同席する参加者

これらは主催者側でコントロールできる部分もあれば、そうでない部分もあり、一期一会にならざるを得ません。
しかし、その分だけ、貴重な体験であるとも言えます。

 

オンライン講座は”情報”がメイン

一方、オンライン講座の場合は、体感の部分が占める割合は、対面型よりも大きくありません。

オンライン講座で”体感”にこだわることが出来る部分というと、

・画質
・音質
・話し方
・手元に届く教材
・接続などの利便性

といったあたりになります。

画質と音質については、送信側でこだわることが出来る上限は自ずと決まってきます。
当社の場合は一眼カメラ2台とパソコンの投影画面をビデオスイッチャーで合成・切り替えながら配信し、高性能なガンマイクもしくはダイナミックマイクで集音しています。
しかし、このような工夫を行っても、全てが届くわけではありません。

そもそも、ビデオ会議システムの方で配信時に圧縮が掛かりますので、映像や音声などは、かなり割り引かれてしまいます。
また、受講者側の環境次第で、その割り引かれた内容すら、ストレートに受け取れる場合と受け取れない場合があります。
たとえば、通信回線が安定していなかったり、画面サイズが小さい、音声の出力環境が整っていない、などがあると、ほぼ意味は無くなってしまいます。

結局、そうなると講座における情報の質と量で、圧倒的な満足度を得ていただくという方向性になります。
オンライン講座で満足感を得ていただくためには、情報の質と密度を圧倒的に高くする必要があります。

当然、詰め込めば詰め込むほど、一回の講座で全てを消化しきれなくなるのですが、そこはアーカイブ視聴などをいただくことで、復習しやすくします。
このようにすることで、何度も何度も繰り返し見ていただくことで、学びを深められるというのが、オンライン講座の良さになるかと思います。

 

両者をどう使い分けていくべきか?

両者の違いを整理すると、

○体験・体感を得やすい対面型講座

○知識・情報を得やすいオンライン講座

ということになろうかと思います。

オンライン講座は非接触であることや遠方でも参加できる、自由な時間に受けられる、ということもメリットではあります。
が、より本質的には得られるものの違いであると捉えると、何を得たいかによって、向いているスタイルが決まってくると感じます。

知識や情報については、一度聞いただけでストンと理解が出来るというのは、あまり多くはありません。
それならば、何度か繰り返し見ていただけるオンライン講座の方が有利かもしれません。

その一方で、他者との関わりや体験の共有をフックにして、より深い学びに繋がることもあります。
このような意味においては、対面型講座でなければならない状況も確かにあります。

コロナ禍を経て、オンラインという新しい学び方が定着してきた感もあります。
今後は、スタイルごとにお伝えする内容などを調整しながら、講座などを企画していきたいと考えています。

 

次回は5月1日の更新を予定しています。

関連記事

  1. 第111回:パンダ外交から茶文化外交へ?

  2. 第45回:1kg68万元の普洱茶のニュースから考える

  3. 第155回:大規模なお茶イベントを、どう復興させるか

  4. 第119回:”知っている”と”伝えられる”は全然違う

  5. 第63回:お店が発信できる最も有益な情報とは

  6. 第168回:冷静に考えれば間違いだと分かる「CHA」と「TEA」の話

無料メルマガ登録(月1回配信)